Praxisとは何ですか、どのような仕組みで動作しますか
Praxis(プラクシス)は、米Netenrich社が提供するテレメトリデータパイプライン・プラットフォームです。
概要
各種システムが出力するログ/メトリクス/トレースを収集し、転送経路上で加工したうえで、SIEM・オブザーバビリティ基盤・データレイクなどの宛先へ配送します。既存の分析基盤を新しいデータストアに置き換えることなく、テレメトリを「発生した場所」から「すでにチームが使っている場所」へ移動させることを目的とした製品です。
パイプラインは管理画面上でグラフィカルに設計でき、ノイズとなるログの削減によるSIEMライセンスコストの最適化、旧来の転送エージェントからの移行、複数の分析基盤へのデータ振り分けといった用途で利用されます。製品の全体像についてはPraxis公式ドキュメント(Getting started)をご参照ください。
アーキテクチャ
Praxisは「Praxis Cloud(管理プレーン)」と「Praxis Collector(データプレーン)」の2つの要素で構成され、両者は明確に分離されています。詳細はArchitectureに記載されています。
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構成要素 |
役割 |
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Praxis Cloud |
パイプラインの設計・検証・配布、コレクタの状態監視を行う管理画面/API。ログやメトリクスの受信・保管は行わず、データ経路上には位置しません。 |
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Praxis Collector |
お客様環境内で稼働する単一エージェント。設定されたソースからデータを取り込み、パイプライン上のプロセッサで加工し、各宛先へ直接エクスポートします。 |
本アーキテクチャの最も重要な特徴は、テレメトリデータがPraxis Cloudを経由しない点です。クラウドはコレクタに「何をすべきか」を指示するのみで、ログ・メトリクス・トレースは設定された宛先へ直接送信されます。制御系とデータ系は別経路を通ります。そのため、一時的にクラウドへ到達できない状況でも、コレクタは最後に配布されたパイプライン設定で稼働を継続し、データ配送を止めません。
通信とセキュリティ
コレクタからPraxis Cloudへの接続はアウトバウンドのみで、制御・設定チャネルはOpAMP over セキュアWebSocket(wss、443番)、コレクタメトリクスはHTTPS(443番)を使用します。管理のためにお客様ネットワークへのインバウンド通信を開放する必要はありません。
コレクタの登録にはOAuth 2.0のマシン間認証情報を用い、初回起動時にホストに紐づくAES-256-GCM暗号化ローカルストアへ格納されます。通信経路と認証の詳細はCollector connectivity securityに記載されています。
配置形態
導入するソフトウェアは1種類で、「標準」「ゲートウェイ」「Webhook」といった呼称は、インストーラやSKUの違いではなく、ネットワーク上の配置とパイプライン設定の違いを指します。主な配置パターンは以下のとおりです。
• 標準コレクタ — ホストやVM上で稼働し、宛先へ直接送信します。
• ゲートウェイコレクタ — 多数のコレクタや、syslog/TCP/UDPしか話せない機器・既存の他社フォワーダからの通信を集約し、egress経路と認証情報を集中管理したうえで、PIIマスキングやルーティング、サンプリングといった全社共通ポリシーを一括適用します。
• パブリックWebhookコレクタ — Auth0、Meraki、Jira等、HTTPでイベントをプッシュしてくるサービス向けにHTTPSエンドポイントを公開します。
• Kubernetes — コレクタスーパーバイザを1つのDeploymentとして導入すると、パイプラインの内容に応じてDaemonSet/Deployment/StatefulSetといった適切なワークロード形態へ自動的にマッピングされます。
• Google SecOpsデータ処理 — SecOpsの取り込み経路内で動作するパイプラインをPraxisから制御する形態で、この種別についてはインストールするコレクタがありません。
対応プラットフォームはLinux、Windows、macOS、Kubernetesです。導入手順はInstallation overviewをご参照ください。