NextGen Gatewayのアーキテクチャについて
NextGen Gatewayは、従来のモノリシックなClassic Gatewayとは異なり、マイクロサービスとKubernetes(K3s)を基盤とした最新のアーキテクチャを採用しています。これにより、拡張性、耐障害性、管理の柔軟性が大幅に向上しています。 主なアーキテクチャの特徴は以下の通りです。
1. マイクロサービスとコンテナベースの構造
NextGen Gatewayは、機能ごとにコンテナ化されたマイクロサービスとして動作します。インストール時には軽量なKubernetes環境(K3s)が構築され、その上で以下の主要なPod(コンテナ群)が稼働します。
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Primary Gateway Application Pod (nextgen-gw-0):
ゲートウェイの中核となるPodです。以下のコンテナが含まれます。
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VProbe: 監視、検出(ディスカバリー)、アラート生成を行うメインのアプリケーションコンテナ。
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Postgres: ゲートウェイ関連のデータを保存するためのローカルデータベース。
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NativeBridge: VProbeがコマンドを実行するためのヘルパーコンテナ。
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Cache Storage Pod (nextgen-gw-redis-master-0):
SDKアプリケーションなどがキャッシュデータを保存するために使用するRedisデータベースです。
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Optional Pods:
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Squid Proxy: プロキシ経由の通信が必要な場合に作成されるプロキシサーバーPod。
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Third-Party App Pod (
stan-0): サードパーティSDKアプリがデータをキューにパブリッシュするために使用されます。
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2. デプロイメントの柔軟性
このアーキテクチャにより、環境に合わせて多様な方法で導入が可能です。
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仮想アプライアンス: OVA(VMware)やISOイメージとして、OSとK3sが含まれたパッケージでインストール。
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Kubernetesへのデプロイ: 既存のKubernetesクラスタ上にHelmチャートを使用してデプロイ可能。これにより、コンテナオーケストレーションのメリットを最大限に活かせます。
3. 通信とセキュリティ
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アウトバウンド接続: 管理対象のネットワークからOpsRampクラウドへ、安全なアウトバウンド接続(通常はHTTPS/443)を確立します。ファイアウォールのインバウンドポートを開放する必要がありません。
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プロキシ対応: 企業内のプロキシサーバーを経由した接続もサポートしています。
4. 機能的な利点
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スケーラビリティ: クラスタ構成(High Availability Mode)を組むことで、負荷分散と可用性の向上が容易です。
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自動検出と監視: SNMP、WMI、SSHなどを利用してネットワークデバイスやサーバーを自動検出し、トポロジーマップの作成やヘルスモニタリングを行います。
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容易なアップデート: コンテナベースであるため、機能追加やバグ修正のパッチ適用が迅速かつ柔軟に行えます。
このように、NextGen Gatewayはコンテナ技術を活用して、最新のインフラ監視ニーズに対応できる堅牢かつ柔軟な基盤を提供しています。
