IT ガバナンスを強化するために
Excel から脱却し、CMDB を“本来あるべき姿”へ
ITIL や ISO27001(ISMS)認証を維持・向上させる上で、欠かせない要素のひとつが IT ガバナンスです。その中心に位置づけられるのが CMDB(Configuration Management Database)。
しかし、実際の現場ではいまだに Excel による手作業管理に依存しているケースが少なくありません。
結論から言えば、
Excel ベースの CMDB 管理は、現代の複雑化した IT 環境にはもはや耐えられません。
クラウド、SaaS、コンテナ、リモートワーク、ゼロトラスト、DR 要件…
環境の変化に“人手と Excel”で追従するには限界があります。
本記事では、CIO の視点から「なぜ CMDB が今まで以上に重要なのか」「なぜ Excel 管理が限界を迎えたのか」「OpsRamp のような ITOM ツールがどのように解決するか」を整理していきます。
なぜ CMDB は IT ガバナンスの中心なのか?
IT ガバナンスの目的は、
“IT を可視化し、リスクを下げ、コンプライアンスと事業継続を担保すること”。
そのために CMDB が担う役割は以下の通りです。
-
IT 資産・構成情報の単一の信頼ソース(SSOT)
ITIL の Configuration Management の中核は 「正確な構成情報」。
これは ISO27002(2022年版) の Annex A8.9(Configration Management/構成管理)として明示されている項目です。CMDB は 、IT運用やセキュリティ管理におけるSSOT(Single Source of Truth)として、“今、何がどこで動いているか”を正確に理解できる唯一の場所になります。 -
変更管理(Change Management)の品質向上
変更の影響範囲を誤認することは、
「障害」「セキュリティインシデント」「BCP の毀損」につながります。
CMDB は
・依存関係
・バージョン
・所有者
・リスクレベル
・SLA
などの情報を一元化し、変更のリスク評価を正確に行う土台になります。 -
インシデント管理・問題管理の迅速化
CI(構成アイテム)が正しく紐づいていれば、
障害時の「影響範囲の即時判断」や「原因特定の短縮」につながります。
ISO27001 の要求事項にもある「インシデント対応の迅速化」に直結します。
Excel による CMDB 管理は、なぜもう限界なのか?
Excel やスプレッドシートが CMDB として使われる理由は明確です。
「手軽」「ゼロコスト」「誰でも編集可能」
しかし、その利点は今の IT 環境では逆に最大の弱点になっています。
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手動更新の限界(“最新状態を保てない”)
クラウド・SaaS・仮想サーバの増減は、1日に何十回も発生するのが普通です。
Excel で最新を維持することは不可能です。
更新忘れ、属人化、運用負荷増大…
“正しくない CMDB”は、CMDB が無いのと同じです。 -
依存関係が管理できない
Excel は「関係性」を記述するツールではありません。
・ネットワーク
・VM – アプリ
・DB – サービス
・クラウドリソースの依存関係
・マイクロサービスの連携
これらを Excel で可視化することは不可能です。 -
監査・ISO の要求事項への対応が弱い
Excel 管理は以下の点で ISO27001・ITIL と整合しにくい。
・更新履歴(変更ログ)が残らない
・誰がいつ、何を変更したかの証跡が不十分
・データの正確性を担保する仕組みが存在しない
・多数の CI を扱うと破損・フォーマット不整合が発生
監査対応のたびに“手作業の証跡集め”になるのは典型的な Excel CMDB の課題です。
OpsRamp などの ITOM を使えば、CMDB は“自動で最新”になる
OpsRamp のような ITOM(IT Operations Management)プラットフォームは、
CMDB を自動的に作成・更新するという点で Excel 管理とは本質的に異なります。
【OpsRamp がもたらす CMDB の価値】
- 自動ディスカバリ
サーバ・ネットワーク・クラウド・SaaS・アプリ…
すべて自動スキャンし CI として登録。
→ 人手の更新作業がゼロへ - 依存関係(Service Map)を自動生成
OpsRamp のサービスマップ機能はアプリケーションの依存関係を自動で可視化します。
→ 変更影響分析(Impact Analysis)が正確に - データ品質の担保
・不整合の検知
・重複 CI の自動マージ
・アセット/構成情報の整合性チェック
・監査用変更ログの保持
→ ISO27001 の運用・監査難易度が下がる - CMDB と運用データが統合される
Excel では“構成情報だけ”ですが、OpsRamp では以下と紐づきます。
・監視データ
・アラート
・ジョブ実行状況
・SLA
・サービスヘルススコア
→ CMDB が “生きた運用データ” になる
まとめ:CIO が選ぶべきは “Excel を開く運用” ではなく
“自動で正確な CMDB”
IT ガバナンスは、ITIL や ISO27001 のためだけの仕組みではありません。
事業を止めないための基盤そのものです。
その中核となる CMDB が手作業の Excel に依存している状態では、
- データの正確性
- リスク管理
- セキュリティ
- 監査対応
- 事業継続性
いずれも現代水準に追いつきません。
- Excel CMDB → “正しい” CMDB への移行は経営判断
- OpsRamp のような ITOM は“自動化された CMDB”を提供する
- CIO がガバナンス強化のために今、最も効果の高い投資領域
CMDB を本来あるべき姿にすることは、IT ガバナンスを強化し、事業の安定性を高める最も実効性の高い施策と言えます。
